1 脅迫観念が効率を奪う
皆さんは欲張りすぎて「やらなくてはならない症候群」に陥っている人はいませんか?
仕事中も、プライベートも、寝る前も、
「あれやらないと」
「これやらないと」
「あのあとこれしないと」
と、常に目の前にスケジュールを思考する症状を私は「やらなくてはならない症候群」と名づけました。造語です。
美味しいものや好物を机の上に食べきれないくらい並べるとそれだけでお腹一杯になってしまうことがあります。
同じように目の前に「やろうと思っている事」を並べすぎると、それだけで疲れます。
効率的に正確にできる量と、やろうとしている量合致しないとミスやムリが発生して、余計なストレスや疲労が発生するのだと思います。
そこで、
私は事務作業を単純作業と考える作業に分けて、午前中などの頭に疲労が少なくて、力が十ぶんあるときに考える仕事をして、午後や残りの時間で単純作業をこなすように分けました。
ADHDの人は、興味があることややりたいことに集中しすぎて、他のことの順番をずらしてしまうことがあります。
はじめに順番を決める分類基準があれば、少しでも効率がよくなるかもしれません。それでは私が見つけた単純化の方法について、事務作業に焦点を置いて紹介したいと思います。
2 単純化リスト
事務仕事はいろんな職種に存在します。これらのことはどのように進めるのか決めていれば、無心で取り組むことができます。
料理をするときも、レシピ通りの材料や調理器具があれば、あとはレシピの内容どおりにことを進めるだけになりますよね?
逆に、レシピが間違っていたり、材料や道具がそろっていないと、途中で作業が止まってしまいます。
私が見つけた単純作業は具体的に下記の通りです。
2-1 スキャン
- スキャンはモノクロかカラーどちらが必要か?
- 何処から何処までスキャンするのか?
- 両面と片面入り混じっているか?
- 拡大すべきか?
- A3とA4が混ざっていないか?
等など、事前に確認しておけば、スキャナー前で考えたりする必要がなくなります。
機械の前に行かなければ出来ないことはありますが、機械に行く前に方針をしっかりすれば、途中で作業が止まって後戻りすることがなくなりました。
2-2 コピー
スキャンの内容に加えて、
- 部数はいくつ必要か?
- 各部はホチキス止めするのか?クリップ止めか?
- パンチ穴は必要か?
- コピー用紙はどのくらい必要か?どの紙がよいか?
- 2アップには出来ないか?
を事前に決定しておけば効率的です。今のコピー機は高性能になっており、自動的に穴を開けてくれる機能やホチキス止めしてくれるものもあります。
2アップとは、2枚を小さくして1枚に印刷する印刷方法です。読める文字の大きさであったり、見易さがっ許容範囲であればコピー枚数を減らすことが出来ます。4アップなどもあります。
2-3 紙媒体からの入力作業
- スキャンしてコピペ、あるいはOCR処理できないか?
- 似たような編集可能な文章データはないか?
- どれを何処に入力すれば終わるのか?
- Excel等の表計算で自動的にできないか?
等が事前に検討すべきことと感じました。場合によっては文章も自動化できるかもしれません。すぐできる場合はマクロを使用したり、VBAを作ったほうが早く終わるかもしれません。
2-4 メールの送信
メールの作成ではなく、メールの送信です。
私の職場では、個人の机のパソコンがネットワークにつながっておらず、特定の端末のみでしたEメールが送受信できない環境でした。
この状況でメールが送受信できる端末で1からメールの文章などを作成すると、端末が占有されて順番待ちすることが発生したり、過去のメールをすぐ見れないことが発生しました。
そこで、自分の机のパソコンの「メモ帳」などのソフトウェアで事前に件名や文面や宛先を作成しておいて、USB等でデータを移動してコピペしてメールの送受信の手続きの時間を減らしたのです。
つまり、
- 宛先、件名、文章を決める
という事を事前に完了していれば、後は単純作業に出来るのです。
2-5 図の作成
世の中にはいろんな図があります。
建築、設備、土木などの図面や、商品パッケージ、人員や物の配置、会場への案内図やデザイン。
アートに関することは除くとして、線を描きながら考えたり、調べたりすると、だいたい最初に描いた図は最後にはまったく違うものになっていませんか?
途中でどんどん整理されて改善されていくのはすばらしいことですが、はじめから下記のような「イメージ」や「ルール」が決まっていれば、後はその内容に沿って線を作るためにクリック作業となります。
- どのくらいの大きさの図にするのか
- 使いまわせる図はないか
- スキャンして終わらせられる図はないか
- モノクロなのかカラーなのか
- 何処にどの図を配置するのか
- 一枚に収まるのか、複数枚数なら何処にどれを書くのか
- どの編集ソフトを使うか。
ペイント、CAD、場合によってはEXCELやワードやパワーポイントを使うことによって早く終わらせられるかもしれません。
最初に条件を書き出したり、手元に参照できる資料を置いておくと最終形態をイメージできます。
2-6 スタンプを押し続ける作業
同じスタンプを特定の紙に押し続ける場合は単純作業になりますが、スタンプを変えてインクをつけて押し続ける作業はかなり時間がかかります。
逆に、事前に「このスタンプはここに押す」という目印を色分けした付箋などでつけておくと、連続して押せるので、ロスする時間がなくり、単純化することができます。
もしかしたらスタンプを押したい紙だけを集めて、コピー機に入れて、スタンプを印刷するようにする方が、早く終わるかもしれません。
紙の内容がそもそもデータであるなら、スタンプもデータで良いか確認してみるのも、簡単になる手かもしれません。
3 まとめ
今回紹介した内容は見る人によって
「なにを当たり前の事を言っているんだ?」
と思われるかもしれません。しかし、
「先輩や同僚は教えてくれなかった。。」
「やってるけど休めない、、」
という方もいらっしゃるかもしれません。全ての人にとって当たり前ではないこともあると思うので、あえて紹介しました。
事務机に向かいすぎると腰が痛くなったり、目が乾いたり、腰やおしりが痛くなったりします。クッションを活用したり、姿勢を意識することで、さらに疲労が減らせるかもしれません。
ひと手間かかるのがめんどくさいと思うかもしれませんが、長期的には得するかもしれませんよ?
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